図鑑から始まった科学との出会い

投稿者: | 2004年7月22日

私は子供のころ小学館の図鑑が大好きでした。
「恐竜」,「宇宙」,「人とからだ」,「昆虫」,「魚」...ぼろぼろになり,本がばらばらになってしまうくらい何度も何度も見ていました。クリスマスにはサンタさんにゲッターロボの1号機(当時好きだったロボットアニメです)と図鑑をお願いしたくらいです。
一番のお気に入りは「人とからだ」でした。未知の部分が多い脳の働きに魅了され,白血球や血小板の働きに感謝し,解剖図の不気味さにびびりながら(そのページだけはほとんど開きませんでした)毎日のように見ていました。何がそんなに子供の私を惹きつけたのか...今となっては思い出せません。
30年以上前に「ミクロの決死隊」という映画がありました。人の血管の中に入れるくらい小さくなった4,5人の外科チームが病人の体に入って治療するという映画です。まさに「人とからだ」ずきの私のための映画。食い入るように観ていたことを覚えています。特に忘れられないのは,外科チームを侵入者とみなした白血球が攻撃してくる場面です。「せっかく治療のために命がけでやってきたのに,白血球の奴いったい何をしているんだ!」と本気で怒っていました。

私が自然科学を志したきっかけはたくさんありますが(いずれ聞いていただきます),この『図鑑』がすべての原点だったと思います。結局私が専攻したのは「人とからだ」ではなく「原子・分子」の研究でした。しかし分野はちがっても毎日図鑑を見ていた子供の私が感じたワクワク・ドキドキ感はそっくりそのまま同じものでした。頭の先から足の先まで自然科学につかる時間と幸せを与えてもらったことに,心から感謝しています。
別の道を歩み始めた私ですが,自然科学に対する強い思いは変わらずここにあります。そして今でも新聞やテレビや街を歩いていて見つけた「自然科学」にワクワク・ドキドキしています。

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