いつも悩みを相談してくれる君へ。

投稿者: | 2019年12月3日

こんにちは。ポプラ工房の山岸です。

何度か書いているかもしれませんが、科学者を目指していた20代のころ、ある本とある出来事が、私の人生を大きく変えてしまいました。ある本とは、宮城教育大学の元学長である林 竹二氏の「授業 人間について」です。大学の学長という立場にありながら、氏は「人間とは何か」をテーマに、 全国の小中学校で授業を行いました。この本には、そのときの授業記録の一部、子どもたちの感想文、他の教育者たちとの対談などが載せられています。当時の私は中学浪人生を受け入れていた塾でアルバイトをしており、授業の難しさと面白さにすっかりのめり込む一方で、非行歴があり大人をまるで信用していないような 子どもたちと向き合いながら(ときに逃げながら)格闘していた時期でもありました。

彼らは勉強にはまるで興味がなく、外で集団暴走しているバイクの音が聞こえると駆け出して行ってしまう、なんてことも茶飯事。私のことなんてお構いなしです。それでも何とか少しでも興味を持ってもらおうと、いろいろ工夫しました。が、まるで効果なしでした。でもそれは当然のこと。 「授業 人間について」 の序文で、林氏が私のとんでもない見当違いを指摘してくれました。

単純化していえば、授業は子どもが授業の中に入り込んで、その客体ではなく、主体(主人公)となったときに、成立するといってよいだろう。

「なんとかしてやろう」なんて、どんだけ思い上がっていたのだろうか。頭を殴られたような気分でした。

そんなある日、件のクラスで、前夜に自作したプリントを配り授業を始めようとしていると、例によって数人が悪ふざけを始めました。そのうちにプリントが下に落ち、踏み散らかされ、破れてしまいました。私はこれまでの溜まりに溜まった怒りをとうとう爆発させ、泣きながら大声で怒鳴りました。「お前ら、それでいいのか?本当にそれでいいのか?」そう言い残して教室を出てしまいました。まるで青春学園コメディーです...。
職員室で塾長にグスングスンやりながら事情を話していると、驚いたことに彼らが謝りに来たのです。「林竹二がなんだ!生徒主役がなんだ!やめてやる。」そう思っていましたから。だからといってこの日以降の授業が穏やかにできるようになったわけではありませんが、彼らとの関係性が少し変わった気がしました。私が自分の考え違いに気付いたこと、本気で向き合ったこと、などが原因でしょうか。

ある本とある出来事のおかげで、いま私はここにいます。小6のときに思い立って、それなりに順調だった科学者へ道を降りて、畑違いの教育の道を進むことになりました。よかったのかどうかは、正直わかりません。願わくば、召されるときに「いやー、結構楽しかったよ。」と言いたいです。

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