先日ノーパン事件について書いたが
考えてみると記憶に残る悲しい出来事は小3だったあの頃に集中している。
例えば…そう、「フラダンス事件」。
あれは社会科の時間だった。
授業の最初に教育テレビの「はたらくおじさん」という番組を見た。
家具作りをする「はたらくおじさん」の話だったと思う。
番組後に先生が「みんなは家具といえば何を思い浮かべる?」と質問した。
おそらく読んでいる方々は既にオチが見えたことだろう。
洋服ダンス、本棚、食卓テーブルなどなど無難な答えが上がっていた。
「ハイ!」
「山岸」
「えーと…フラダンス!」
つかつかつか…バシッ!!
一番後ろの席にいた私のところに鬼の形相でやってきた先生は、
私の頭を思いっきり張り飛ばした。
そして私はその時間ずっと教室の後ろに立たされた。
この時なぜ先生が怒ったのか
なぜ立たされなければならなかったのか
実は私はわかっていなかったのだ。
なぜなら私は本気で「フラダンス」なるものが
タンスの一種だと信じていたから。
どこで耳にしたのか忘れたし
そんなタンスを見たことはなかったのだが
「タンス」とあるのだから「タンス」に違いない。
そう信じていた。
夕食の時間、父に今日の出来事を話すと
大爆笑。
その後、父から「フラダンス」の正体を聞いた私も
大爆笑。
そりゃ先生も怒るよな。
でもクラスの優等生くんが真面目な顔で
「フラダンス」と言っても叩かれたりしないんだろうな。
そんなことを言う理由があるはずだ。
先生はきっとそう思うに違いない。
悲しいほどおバカな小3の私はそんな卑屈なことを考えていた。