少しペダンティックな感じもしますがお許しください。(ちなみにタイトルは韻を踏みたかっただけで深い意味はございません。)
イギリスの哲学者、フランシス・ベーコンが人間の思い込みについて「4つのイドラ」という考えを示しています。

種族のイドラ、洞窟のイドラ、市場のイドラ、劇場のイドラの4つです。個々の詳しい説明は書籍やGoogle先生にお尋ねください。

生徒たちと接していていつも気になるのが、4つのイドラのうちの「劇場のイドラ」です。「劇場のイドラ」とは、簡単に言えば権威ある人の言うことを鵜呑みにすることです。生徒たちにとっての権威ある人とは、親、先生、テレビに登場するキャスターや専門家などでしょうか。

彼らの発言に大して「なぜそう思うの?」と聞くと、大抵は世間一般で言われている「常識論」が帰ってきます。自分の頭で考えたコトバ、実感の伴ったコトバが帰ってくるのは稀です。
これに対して私はいつもツッコミを入れます。
が、私のツッコミは彼らの言ったコトバが正しいかどうかを問い詰めるためのものではありません。真偽はどうでもいいのです。自分の頭で考えたのか、それとも誰かのコトバ、どこかで聞いたコトバを横流ししているだけなのかを意識して欲しいのです。
仮にどこかで聞いたコトバであっても、一度自分で吟味して、自分の腑に落としたものならばOK。

偉そうに語っていますが、私自身、気が付かずに「権威ある人のコトバ」を使っているかもしれません。(そこのことを生徒には伝えています。)

常識を常識としない。当たり前を当たり前としない。
世間に転がっている常識というパーツだけで自分を組み立てていくなんて!
ゾッとするだろ!?
オッサンに(ごめんなさい)こんな言葉を投げつけてもウンザリ顔が帰ってくるでしょうが、彼らは若い! 生き生きした表情が帰ってきます。
やっぱり彼らとの授業は最高ですね!

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