先に進むと当たり前が当たり前でなくなる

中学校の学習では意識せずに済んでいることが

高校に進むと大変重要になってくることがある。

「\( x \) の方程式 \( ax = b \) を解け。」

という問いの中に、その大切な何かが含まれている。

この問いに正解できる高校生は少ない。

SS60を超えている生徒であっても正解には至らないことが多い。

おそらく多くの生徒は

$$ x = \frac{b}{a} $$

と答えるだろう。

中1数学の教科書を見直してみよう

例えば「\( 2x + 1 = 5 \)」なら問題なく解けるだろう。

このときどのような手順で解くだろうか?

「\( +1 \) を右辺に移行して 5 から引いて… 両辺を 2 で割って… 答えは \( x = 2 \) 」

といった具合だろう。

ここで問題が一つある。

「両辺を 2 で割る」という部分だ。

それの何が問題なのか?

すぐにピンとくる生徒は日々丁寧に学習している生徒かもしれない。

ピンとこない生徒は中1数学の教科書を開いて「等式の性質」を確認してほしい。

等式の性質

1. 等式の両辺に同じ数を足しても等式は成り立つ。
 \( A = B \) ならば \( A + C = B + C \)

2. 等式の両辺から同じ数を引いても等式は成り立つ。
 \( A = B \) ならば \( A – C = B – C \)

3. 等式の両辺に同じ数をかけても等式は成り立つ。
 \( A = B \) ならば \( AC = BC \)

4. 等式の両辺を同じ数で割っても等式は成り立つ。
 \( A = B \) ならば \( \displaystyle\frac{A}{C} = \frac{B}{C} \) (\( C \neq 0 \))

それのどこが問題なのか?

注目すべきは性質4の「\( C \neq 0 \)」だ。

足してもよい、引いてもよい、かけてもよい。

割ってもよい、ただし 0 以外でね

ということだ。

もう一度冒頭の問題を見てみよう。

「\( x \) の方程式 \( ax = b \) を解け。」

多くの生徒が即答する \( x = \displaystyle\frac{b}{a} \) は、

両辺を \( a \) で割っているわけだが、

それは \( a \) が 0 ではないと”勝手に”思い込んで、あるいは決めつけている。

もし 0 だったら、性質4のただし書きに引っかかってしまう。

ではどうする?

ここから中学数学と高校数学の大きな違いの一つである

「場合分け」という作業に入っていくのである。

では解答を…と思ったが、明日までの宿題ということで。

決してググったりせず、自分の頭で考えること!