娘をあやしていてふと思った。
私が娘に笑いかけると、娘が笑う。
私が笑いかけたことで娘が笑ったのがうれしくて私がもっと笑うと、娘がもっと笑う。
私が笑いかけたことで娘が笑ったのがうれしくて私がもっと笑ったことで娘がもっと笑ったのがうれしくて私がもっともっと笑うと、娘がもっともっと笑う。
私が...
笑顔の光子(“みつこ”と読まないで。)が私と娘の間で何度も何度も反射を繰り返し、部屋の中に広がっていく。
これを途中でやめるにはかなり強い意志の力が必要だ。
子どもたちにはいつも笑っていて欲しい。
それは生徒たちに対しても同じ気持ちだ。
世界中の子どもたち、なんて言うと規模大きすぎるし偽善の香りがしてしまう。
私の周りの子どもたちで十分。
負の感情を押さえつけ笑顔でフタをするような、
そんな笑いは嫌だ。
そばにいた人間が意味も分からず笑いたくなるような、
そんな笑いがいい。