先日、妻が前職場の集まりで娘を連れて出かけた。
残った男チームは息子のリクエストで久しぶりに花ゆずきに行った。
いやー楽しかった。
風呂からあがりザルそばを食べていると大画面のTVで野球をやっていた。
日本 vs 韓国戦、3度目の対戦だ。
まるで家族でテレビを見ているかのように、
その場いた皆で手を叩きながら観戦していた。
そのときだ。
身の毛もよだつ光景を目にしたのは。
私たちの座っている隣のテーブルに母親と小学5年くらいの男の子の
ふた家族が食事をしていた。お友達同士なのだろう。
その二人の男の子が、黙々とDSをしているのだ。
お湯でほぐれた体、おいしいそばを食べて膨れたお腹、
ヒザの上にノッかった息子の体温、そしてみんなで盛り上がるWBC観戦。
そんな中で半開きにした口を歪めながら黙々とDSに興じる二人の小学生。
最近ではすっかり見慣れたとはいえ、それはとても恐ろしい光景だった。
私はすぐに目を逸らした。悲しくてとても見てはいられなかったのだ。
大学生時代のほんの一時期だがゲームにハマッたことのある私だ。
ほぼ1週間、食事とトイレ以外の時間、ゲームをやり続けたこともある私だ。
ゲームの面白さは知っている。
でも。でもね。
お友達と、お友達の家族と一緒にお風呂に入りに来てまでゲームかい。
お話ししようよ。じゃれ合おうよ。ケンカしようよ。
時の流れは一方通行。人は後戻りはできない。
一度手に入れた快楽は決して手放せないのが人間だ。
さて。私はこれからどうすればいいのだろう。