父の日、午前中の仕事から帰った私は体調が非常に悪く表情も強ばっていた。
私の帰りを心待ちにしていた息子の悲しそうな目を見て、
胸が痛んだが、どうしても笑顔がでない。
部屋で横になっていると、息子がやってきた。
両手に私の好きな「一刻者(いっこもん)」を抱え、
「これママと一緒に買ったんだけど...毎日ご苦労さんということで...」
やっぱり悲しそう。
「ありがとう」
なんとか笑顔で応えて受け取った。
実は前日の土曜日も体調が悪かった。
その様子を見た息子が、何かを作り始めた。
そして、
「ちょっと早いけど。」
と言いながら折り紙で額縁に入った似顔絵を贈ってくれた。
笑っている私の顔だ。
それでも足りないと思ったのか、さらに何かを作り始めた。
そして、私の首に金メダルを掛けてくれた。
彼のやわらかでまっすぐな想いと、
自分をコントロールできない情けなさとで息が苦しくなった。
二日続けて息子に悲しい思いをさせてしまったようだ。
ごめん。
1週間ほど前だったろうか。
父親の子育てへの参加について、テレビでやっていた。
それを見ながら、
「俺、自分では関わってるつもりだけど...まだまだだな...」
というと、息子が私の耳元でこっそりと、
「パパはパパのやり方でいいの。」
と言ってくれた。
彼のおかげで私は今こうして生きていられるのだ!
ありがとう。