10日の日曜日。
朝から天気が悪かったこと、下の娘が風邪気味だったことから
小樽水族館へ行く、という計画は中止。
かみさんがネットで調べたところ、
札幌駅近くの東急で何やらプラレールで遊べる企画があるらしい。
私と息子はバスで東急に向かった。
雨だったが、車よりもバスや地下鉄の方が息子と一緒の時間を
楽しめると思ったのだ。
東急に着くとすぐに「催し物は大抵が上の階」という先入観の元、
エレベーターで9階に。
しかしそこは宝石の展示・販売のコーナーだった。
「あれ?」
私たちは取り合えずエスカレーターでひとつひとつ降りながら探すことにした。
ひとつ降りたところで「プラレール展示はこちら」という小さな案内を見つけた。
私は心の中で、
「あれだけネットで写真を何枚も載せて、大々的に宣伝していたのに...」
と思ったが、
「あった! あっちだね!」
そう言って息子の手を引いた。
あった、あった。
しかし、私たちは「あぼーん」と口を開けて硬直した。
そこは、おもちゃ売り場の一角。
小さな台の上に組まれたプラレールの上を一台の特急が回っているだけ。
「パパ、これかな?」
「そうだな。そうみたいだな...」
言葉を失った私たち。
「いこっか。」
「うん。」
私たちは無言でその場を立ち去ったのでした... つづく