昨日、春から大学生になる生徒と食事をしてきた。
彼と会うのはおよそ5年ぶり。
彼のことが分かるだろうか?
私の方はまるで変わっていないので、彼の方で見つけてくれるだろう。
待ち合わせ場所に先に着いた私は、少し緊張しつつそんなことを考えていた。
「先生、お久しぶりです。」
という声に顔を上げると、そこには背の高い、いかにも聡明そうな青年が立っていた。
心底驚いた。
私の知っている彼は、まだ幼さの残る小柄な少年だったからだ。
5年でここまで変わるものか。
彼の過ごしてきた5年は、中身の詰まった濃いものだったに違いない。
理知的な話し方、両親への感謝の気持ちや思いやり、そして私に対する心配り。
素敵な青年になったものだ。
数日前、彼のお母様から、大学合格の知らせが届いていた。
そこには、彼が将来教員を目指していることも書かれていた。
私はちょうど、Pay it Forwar Project を実行に移そうと考えいたときだったので、
お祝いの言葉と、プロジェクトの内容を少しお伝えしたのだ。
それが彼の耳に届き、また、協力を申し出てくれることを期待して...
しばらくして、今度は彼から直接メールが届いた。
そこには「ゆくゆくは、先生の夢のお手伝いもできたら...」とあった。
いえいえ、今すぐ手伝ってください!
食事をしながら私は彼にプロジェクトの話をした。
彼が教員を目指していることもそうだが、
直接会って一瞬で感じた。
このプロジェクトには彼のような存在がどうしても必要だと。
これで人材はそろった。
さあ、動き出すぞ。
と、まずは部屋の掃除だ...。