学習指導をしていて最も難しいことは
「わかっているのに間違える」
生徒へのアドバイスだ。
例えば数学で言えば、
公式は覚えている。定理も理解している。基本計算も問題なくできる。
しかし、問題をやらせると間違える。
原因は問題の読み違え、読み落とし、思い込みだ。
正解に至るためには、正しい答えを”正しく答え”なければならない。
正しく答える、とは問題文の指示通りに答えるということだ。
せっかく正解に辿り着いたのに、指示通りに答えなければ不正解になってしまう。
このような生徒へのアドバイスの一つは
少し前にも書いたが「いま、ここ」への集中だ。
他にも様々なアドバイスをするが、改善するには時間がかかる課題である。
これらの生徒たちには共通の特徴がある。
胸、肩、首の緊張が強く呼吸が浅いということだ。
触ってみれば明らかだが、触らなくても見てすぐにわかる。
筋肉は固まり、血液の流れも悪く、十分な酸素も取り入れられない。
身体の在りようは、心の在りよう。
これでは柔軟に思考することも、「いま、ここ」に集中することも難しいだろう。
残念なことに、この辺りのことはいくら話してもあまり重視されない。
たった一つの器官(=脳)のたった一つの部分(=左脳)を鍛える(=勉強)だけで、
上手くいくだろうか?
全ての器官丸ごとで一個の人間なのに。
ディープなほぐし方は直接指導しなければ伝えることは難しいが、
学校の体育でやる準備運動やストレッチで十分効果はあるだろう。
他に、意識的にのびやあくびをする、
シャワーの湯を肩や首に数分間当てる、
蒸しタオルを目、首、肩に当てる、
白湯をゆっくり飲む、など。
勉強の合間にやってみてはどうだろうか。